『BOSCH/ボッシュ』(原題:Bosch)は、2014年初頭に先行版が公開され視聴者の意見を聞いた上でシリーズが発注され、2015年からAmazon Prime Videoで配信された米国のテレビドラマシリーズである。
マイクル・コナリー原作のロサンゼルス市警察刑事ハリー・ボッシュを主人公とするミステリー小説「ハリー・ボッシュ・シリーズ」のテレビドラマ化作品である。コナリーは製作総指揮も担当する。2021年6月25日に公開されたシーズン7をもって終了した。2022年時点でAmazonオリジナルシリーズとして最長の記録を持つ。
シリーズ終了後、派生作品がIMDb TVあらためAmazon Freeveeで製作されており、『ボッシュ: 受け継がれるもの』(Bosch Legacy)として2022年5月6日に配信開始された(日本ではAmazon Freeveeが視聴可能でないが、Amazon Prime Videoで配信されている)。
登場人物
メイン
リカーリング
あらすじ
シーズン1のあらすじ
シーズン1は長編『ブラック・ハート』、『シティ・オブ・ボーンズ』、『エコー・パーク』に基づく。
LA市警ハリウッド署殺人課に勤めるハリー・ボッシュは、容疑者を射殺した件で裁判にかけられる。虐待を受けた少年の白骨が発見され、相棒のエドガーと捜査する。死体を運搬中に逮捕されたウェイツと名乗る男は、白骨化事件を含む多数の殺人の詳細を自白する代わりに死刑を逃れる司法取引を申し出る。地方検事オシェイは取引に応じるが、ウェイツは現場を案内中に警官を撃って逃げる。市警本部長代理アーヴィングは市長選への野心を持つオシェイと取り引きし、昇進の約束と引き換えにオシェイの失態を撮影したビデオを隠す。逃亡したウェイツはなぜかボッシュに執着し、殺人を続けながらしばしば電話をかけて来る。ボッシュは元警官の元妻エレノアによるプロファイリングの助けを得てウェイツを追いながら、白骨化事件の捜査も続ける。白骨で見つかった少年アーサーは姉に虐待を受け、姉は父親に虐待されていたことが分かる。ボッシュは、交際していた新米警官のブレイシャーをめぐって警察内部にも多くの敵を作る。ウェイツの言動から自分と同じ児童養育施設出身であることを知って正体に迫り、人質を救い射殺する。アーサーを殺した当時の遊び仲間は犯行時に若年だったために罪を逃れるが、アーサーの父親が殺す。ボッシュは警察内部で暴力沙汰を起こして停職になる。
シーズン2のあらすじ
シーズン2は長編『ラスト・コヨーテ』、『トランク・ミュージック』に基づく。
ボッシュは復職し、FBIの監視下にあったポルノ映画の製作者アレンの殺人事件を捜査する。アーヴィングの息子ジョージは悪徳警官の不正調査のため麻薬課に潜入する。アーヴィングは公式にオシェイを市長に推し、現市長を支持する本部長と軋轢を生じる。FBIは、アレンの親戚で、ラスベガスのアルメニア系マフィアのマークスをテロ組織に関係した容疑で捜査している。マークスの手下で実はFBI潜入捜査官のライコフがアレン殺人容疑で逮捕される。マークスはライコフを取り戻すため、ボッシュの元妻エレノアと娘マディを誘拐する。ボッシュが救出し、二人はLAでボッシュと同居する。エレノアはFBIに協力する代わりに処分された経歴を消してもらう。元警官でアレンの住宅地の警備員をするナッシュは悪徳警官たちを率い、潜入していたジョージを殺させる。アーヴィングはボッシュとともに、ひそかに息子を殺した犯人を捜す。アレンの妻ヴェロニカと関係のあったナッシュが、マークスの金をくすねたアレンを殺し、マークスに罪を着せたことが分かる。マークスの一味とナッシュ率いる悪徳警官らはアレンの金を求めて争い、銃撃戦を起こす。アレンの愛人レイラが金をもって逃げ、追うヴェロニカは殺人事件を起こして逮捕される。市警本部長は辞職し、アーヴィングは苦い思いで代行に就任して、ウェイツの逃亡におけるオシェイの失態のビデオを公開する。ナッシュは逃亡中に死亡する。ボッシュの売春婦だった母親を殺した男は、既に死んでいたことが分かる。
シーズン3のあらすじ
シーズン3は長編『ナイトホークス』、『夜より暗き闇』、『転落の街』に基づく。
シーズン2から1年4カ月後、エレノアは現夫のいる香港に移り、マディはボッシュと同居する。ヴェロニカの裁判は評決に達せず不審理となる。市長選に敗れたオシェイは裁判での自分の評判を気にしてボッシュとたびたび衝突する。
息子の死を悲しむアーヴィングは妻に離婚され、引退を望む。強盗殺人事件の連続したコリアンタウンでパークという女性と出会い、変心して本部長の職を引き受ける。
ボッシュは映画監督ホランドを被告とする殺人事件の裁判の証人となり、担当のベニーテス検事と親密になる。以前から執拗に追っていた容疑者ガンが殺されて、ロバートソン刑事と相棒のピアス刑事はボッシュを疑い、ボッシュの証言の信頼性は傷つく。ボッシュが密かに設置していた監視カメラの映像から、ガンを殺してボッシュに罪を着せたのはホランドの手下の元刑事だとわかり、ボッシュの疑いは晴れホランドの有罪は確実に見える。
ホームレスの退役兵メドーズの死体が発見される。メドーズを殺した軍隊仲間は軍の請負をしながら大金を盗んでいたことが分かる。張り込み中のエドガーがその一人を射殺してしまい、仕返しに狙撃されて重傷を負う。ボッシュは部下を殺し大金を独占して逃げようとしていた隊長ドブスを逮捕する。
エレノアがLAに帰りFBIに復職しようとする。退職した元刑事が放火で死に、ボッシュの母の殺人を議会の警察委員長ウォーカーと結びつける手がかりを残す。療養中のエドガーは家庭が崩壊し、ガンが殺されるのを見過ごしたとボッシュを責める。
シーズン4のあらすじ
シーズン4は長編『 エンジェルズ・フライト』に基づく。
三か月後、ボッシュは母親の殺人事件を調べ続ける。マディはボッシュと同居し、エレノアはLAでギャンブラーをしながらFBIに協力し復帰を望む。療養の明けたエドガーは仕事に戻るとともに、崩壊した家庭を修復しようとする。警部の休暇中にグレイスが代理を務める。
ロス市警が、誘拐事件の容疑者である黒人のハリスを拷問し、無実と判明するブラックガーディアン事件を起こす。たびたびロス市警を訴えてきたことで著名な、ハリスの弁護士でやはり黒人のエライアスが殺される。警官の犯行が疑われ、アーヴィングはボッシュをリーダーとして特捜班を作り、ロバートソン、ピアス、それにかつてボッシュを調査した内務監査官のスナイダーとリンカーンも入れる。
特捜班はブラックガーディアン事件に関わり、エライアスを恨んでいた警官たちを捜査する。ボッシュは捜査状況を議会の警察委員長であるウォーカーに報告するが、ウォーカーはボッシュの母の殺人事件に関心を持つ。エドガーも特捜班に入る。捜査情報がメディアに漏洩し、容疑者で白人のシーアン刑事は雲隠れする。人種間対立もからんで警察への抗議行動が起きる。エレノアは、中国マフィアに関係するレジーとの結婚が破綻したことを伝えた直後、ボッシュの目前で射殺される。
ボッシュは母親を失ったときのことを思い出し、マディとともに悲しみに堪える。ロバートソンは、ブラックガーディアン事件に関わるドレイク刑事を調べる。シーアン刑事が逮捕され、ブラックガーディアン事件の関与は認めるがエライアス殺人は否認する。だが彼の銃の弾道はエライアス殺しの弾丸と一致する。腑に落ちないボッシュとロバートソンは捜査を続行する。
リンカーンがエライアス殺しの弾丸の証拠をすり替えたことがわかる。リンカーンは、ウォーカーをエライアス殺人犯として名指しする。リンカーンの内通情報を使ってエライアスがたびたびLA市警を訴えて得た示談金が、リンカーンとウォーカーに流れていたが、エライアスがブラックガーディアン事件に怒って示談を拒否したためにウォーカーに殺されたと言う。特捜班はウォーカーを逮捕するための証拠を探す。
FBIのためにエレノアが調べていた中国人がエレノア射殺の黒幕と分かるが帰国されてしまう。エレノアを使っていたFBIのグリフィン捜査官が、エレノアの撮った画像を中国に流していたことが分かる。ハリウッド署の二人の刑事ジョンソンとムーアが、ひき逃げ事件の捜査から偶然にコリアンタウン連続殺人事件を解決する。
ボッシュはウォーカーのアリバイを崩し、リンカーンがウォーカーに渡した、シーアンとドレイクがハリスを拷問した証拠画像を見つけて密かにハリスに渡す。アーヴィングは市長とウォーカーが結託していることを知り、メディアにリークする。ボッシュはウォーカーがエライアス殺しの凶器を始末しに現場に戻ったところを捕まえ、母親の殺人をも認めさせた後に逮捕する。
シーズン5のあらすじ
シーズン5は長編『汚名』に基づき、シーズン4の15か月後に始まる。
ボッシュは薬物事件の捜査と、過去の事件の冤罪審理に同時に直面する。ロバートソンはニュートン署に転勤し、代わりにヴェガが転任して来てピアスの相棒になる。ハリウッド署の殺人課をウエスト管区に統合する案が持ち上がる。
薬局が襲われて薬剤師が殺され、ハリウッド署から駆けつたジョンソンとムーアの乗る車両が事故を起こして犯人は逃げ、グレイスは二人を転任させる。退職するかに見えたジョンソンは定年延長を選ぶ。被害者の息子ホセは行方不明となる。ボッシュとエドガーは薬局につながる違法なオキシコドン売買を捜査し、大量に出された処方箋を持った患者たちが薬局を回ってはオキシコドンを買い集め、飛行機でどこかに連れていかれていることを知る。ロバートソンが調べる殺人事件も薬剤師殺人犯につながる。ヴェガとピアスはホセを保護して追手を逮捕し、薬物組織が犯した他の殺人を調べる。ボッシュはオキシコドン中毒の退役軍人を偽って潜入し、他の患者とともに飛行機で砂漠の中の薬物組織のアジトに連れて行かれる。ボッシュは中毒者の女性エリザベス・クレイトンと知り合う。
検事局でボランティアとして働くマディは、アーヴィングが指揮し若い頃のボッシュが担当したスカイラー殺人事件が、冤罪として再調査されていることを知る。ボッシュの元恋人で検事局CIU(誤判究明部)のクリスティーナ・ヘンリーは、恨みからボッシュが証拠を捏造したと決めつけて追及する。ボッシュは犯人ボーダーズの釈放を阻止するため、過去に対立した弁護士のハニー・チャンドラーに依頼し、調査員のボナーが背景を調べる。真犯人であることを自白して死んだ囚人のオルマーと、服役中のボーダーズと結婚した女テデスコと、ボーダーズの弁護士のクローニンとその妻、警察に保管された証拠を偽造した警官のスペンサーは結びつき、ボーダーズの釈放後に市を訴えて多額の賠償金を得ようとする。ボッシュは証拠から写真が一枚消えていることに気づく。クローニンは記者にリークして記事にさせる。
アーヴィングは市長選への出馬を考え、警官による過剰発砲事件を穏便に処理する。スカイラー事件の証拠から写真を一枚抜き取る。
グレイスは警察内の犯罪統計のごまかしに気づき記者にリークする。
離婚したエドガーは情報源のワイズが殺された事件を調べ、ハイチ移民の組織と警官が関与していることを知る。
冤罪事件の記事の写真から薬物組織に潜入中のボッシュの正体がばれ、砂漠から飛行機に乗せられて殺されそうになるが逃れてLAに戻る。イギリス人のウォルシュ率いる薬物組織はアジトを捨てて逃げる。ボッシュはエリザベス・クレイトンを保護し更生施設に入れる。ボッシュとチャンドラーは、姿を隠していたスペンサーを見つける。マディは検事局の内部通達をチャンドラーにリークする。ボーダーズを釈放するべきかどうかの審理が開かれ、チャンドラーはボーダーズらの陰謀を暴き、クローニンと妻は逮捕される。ボッシュはアーヴィングがボーダーズの犯罪の証拠を捏造したことを知る。ウォルシュと手下たちがボッシュの家を襲うが返り討ちにされる。ピアスとヴェガは切断された死体を発見する。
三日後、アーヴィングは殺人課の統合案を棚上げにし、市長選への出馬を発表する。
シーズン6のあらすじ
シーズン6は『死角 オーバールック』と『素晴らしき世界』に基づき、シーズン5の11か月後に始まる。
ボッシュはエリザベス・クレイトンの娘デイジーの殺害事件の捜査を続ける。デイジーが売春を持ち掛けて客を恐喝をしていたことがわかる。
エドガーは情報源のギャリー・ワイズを汚職警官が殺したと疑い、おとり捜査に加わるが、対象の二人の刑事が殺される。ハイチ移民組織に潜入する麻薬捜査官ホーヴァンと協力して黒幕アヴリールを追う。
アーヴィングは市長選の選挙活動を始め、妊娠したジュンと結婚する。ジョンソンはアーヴィングがかつて同僚の取り調べを中止させたテープを聞いて困惑する。ホームレス問題の改善のために麻薬販売を取り締まる"歩道安全化作戦"をグレイスに指揮させる。
マディはチャンドラーの弁護士事務所でインターンとなり、看護師のアントニオと交際し始める。過去の判決を調べて不審点を見つけ、チャンドラーは冤罪で服役した男クロウに郡を訴えさせる。
医学物理士のスタンリー・ケントが妻アリシアを誘拐され、セシウムを渡すよう脅されたのちに殺される。ボッシュ、エドガーはFBIと共同捜査を始め、セシウムの行方を捜す。アリシアの証言から、コモン・ローだけを尊重しその他の法や政府を無視する極右の"ソブリン市民団"が疑われる。銃撃戦でソブリンの容疑者トラヴィス・ストラウトは死に、ソブリン内のFBI情報提供者も殺される。被爆火傷を負った不法移民の死体が発見され、セシウムは回収されて事件は解決したと思われる。だがボッシュはアリシアに不審を抱いて盗聴し、愛人のFBI捜査官マクスウェルと共謀して夫を殺しソブリンに罪を着せた容疑をかける。チャンドラーがアリシアを弁護して司法取引を引き出し、マクスウェルは逃走し相棒のリース捜査官に射殺される。チャンドラーがアリシアを弁護したため、マディはインターンを辞める。
6週間後、アリシアの公判が始まる。グレイスは統計のごまかしを指摘したために上司のクーパー警部から恨まれ、ヴェガ刑事への指導が不適切であるとして内部監査を受けるが乗り切る。アーヴィングは対立候補にテープを持ち出されて脅され、市長選から撤退し第三の候補を支持する。ボッシュはデイジー殺害犯を見つけ、多数の少女を誘拐して人身売買をしていたことを知る。少女たちを救うために、司法取引で刑を軽減せざるを得ない。エリザベスは自殺する。アヴリールは警察に協力して二人の刑事の殺害犯を逮捕させ、自分は検事との取引により追及を逃れながらギャリーの父親ドワイトを殺させる。エドガーはアヴリールを殺し正当防衛を主張する。トラヴィスの妻ヘザーはアリシアの公判で爆弾テロを仕掛けるが、ジョンソンとボッシュの機転で惨事は避けられる。マディはロースクールに行き検事を目指すことにする。
シーズン7のあらすじ
シーズン7は『燃える部屋』に基づく。
ハリウッド署のボッシュら殺人課は、放火事件と、詐欺事件に発する連続暗殺事件の両方の解決を迫られる。
エドガーはアヴリールを射殺した罪悪感に苦しむ。内務監査では軽い処罰で済むも生活は乱れ、しばしば捜査でミスを犯す。
2019年の大みそかのイーストハリウッドでヒスパニック住民の多く住むアパートの放火事件が起きて5人が死に、施錠された非常扉の前で死んだ少女ソニアが「タマレの少女」としてネットで話題となる。死んだ管理人は、麻薬を扱うギャングと対立していたことが分かる。ギャングを逮捕するも、幹部のラ・マヨリスタは拘置所で殺害され、実行犯のアルバレスはFBIに身柄を奪われる。放火を命じた幹部のペニャはFBIの情報提供者であるために手を出せない。FBIと取引をしたアーヴィングは捜査の終結を命じる。
マディはチャンドラーの事務所のインターンとして働く。チャンドラーは詐欺犯のヴィンセント・フランゼンの弁護を引き受ける。フランゼンは服役を避けるために、ヘッジ・ファンド経営者のカール・ロジャースによる巨額のインサイダー取引の情報と引き換えに司法取引を図る。殺し屋がフランゼンを暗殺してチャンドラーに重傷を負わせる。ボッシュはニュートン署のロバートソンと協力して捜査を行う。エドガーの失言のせいでマディも狙われ、大陪審で証言しようとするところを襲われる。エドガーの助けで殺し屋は倒されるが、ボッシュのガールフレンドのソベル判事が巻き添えになる。暗殺を仲介したロジャースの弁護士フォウクスも口封じに殺される。ロジャースに続いて殺し屋の元締めのダッツが逮捕される。
ハリウッド署の殺人課のウエスト管区への統合の予定が決まり、殺人課転属を望む刑事たちは右往左往する。殺人課を率いるビレッツ警部補は女性差別主義者の巡査たちから嫌がらせを受けて内務監査に訴える。ビレッツは折り合いの悪い上司のクーパー警部と巡査たちに陥れられるも、ヴェガが工作を暴いて彼らを逮捕する。
アーヴィングとジュンは早産した息子の世話に苦労する。新市長ロペスを支持したアーヴィングは本部長再任を望むも、ロペスは交代を画策する。FBIとの取引でロペスの疑惑に関する捜査資料を手に入れ、脅迫で再任を勝ち取る。
アーヴィングはビレッツを警部に昇進させてクーパーの後釜に据える。マディは市警の職に応募する。ビレッツは異動を発表し、エドガーは本庁の強盗殺人課、ボッシュとヴェガはウエスト管区の殺人課、ピアスはハリウッド署の夜間勤務に回される。FBIはペニャの情報で二つのギャング組織の一括検挙を図る。ペニャを許せないボッシュは現場からペニャを拉致して逮捕し、FBIの作戦を台無しにする。新聞記者にアーヴィングとFBIの取引をリークする。ソニアの父がペニャを殺して復讐する。ボッシュは警察に失望して辞職し、私立探偵となる。
原作との差異
(原作については「ハリー・ボッシュ・シリーズ」参照。)
登場人物
主人公のハリー・ボッシュは、原作では1950年生まれであるが、本シリーズではシーズン1で47歳という設定であり17歳ほど若い。ベトナム戦争ではなく第一次湾岸戦争に従軍した元特殊部隊の兵士という設定である。原作でのボッシュは相棒が何回か交代したり停職中や休暇中には単独で捜査に当たったりしているが、本シリーズではほぼ一貫してジェリー・エドガーとコンビを組んでいる。
ハリウッド署のメンバーもほぼ一貫して同じ顔ぶれがたびたび登場するのは原作と異なる点である。特にジョンソンとムーアというコミカルなコンビは原作には無い。(ムーアという刑事は登場するが配属や役割が異なる。)
本シリーズではボッシュの娘マディがシーズン1から15歳の設定で登場し、シーズンを重ねるとともに大人になっていくが、原作でマディが登場するのは9作目になってからであり、その当時でも4歳である。
原作では1作にしか登場しなかった弁護士ハニー・チャンドラーが本シリーズではたびたび登場する。
原作では何人かの新聞記者が登場するが、本シリーズでは一貫してスコット・アンダーソン(演:エリック・ラディーン)が登場する。
エピソード
シーズン1 (2015)
シーズン2 (2016)
シーズン3 (2017)
シーズン4 (2018)
シーズン5 (2019)
シーズン6 (2020)
シーズン7 (2021)
スピンオフ
シーズン7終了後、新たにスピンオフ作品『ボッシュ: 受け継がれるもの』(Bosch: Legacy)の製作が発表された。2022年5月6日より、IMTb TVあらためAmazon Freeveeで配信され、一部地域ではAmazonオリジナルとして配信されている。シーズン2も配信されている。
2023年2月、エドガーを主人公としたシリーズ、およびレネイ・バラード刑事を主人公としたシリーズが検討中であると報じられた。
2023年11月、レネイ・バラード刑事を主人公としたシリーズの製作が発表された。
製作
企画
弁護士ハニー・チャンドラーを演じるミミ・ロジャースは、当初はチャンドラーがシーズン7の最後で死ぬ脚本であったのだが、その後のスピンオフ作品の計画が決まったことでチャンドラーがまた活躍することになったと明かした。彼女はプライベートで実際に拳銃強盗に遭ったことがあり、その経験がチャンドラーを演じることに役立っていると語った。
ロケーション
撮影に使われたボッシュの家は、刑事コロンボ「殺人処方箋」で使われた家とは異なるが、同じ地域にある。
主題歌
- Can't Let Go:コート・ア・ゴースト、作詞・作曲:ジェス・ノーラン、アルバム:Human Nature
評価
受賞歴
脚注
外部リンク
- BOSCH/ボッシュ - Amazon Prime Video
- BOSCH/ボッシュ - allcinema
- Bosch - IMDb(英語)
- CAUGHT A GHOST - CAN'T LET GO - Youtube




